「言いづらい」「言いにくい」は心情面と物理面で使い分ける!?

ちょっとした疑問

「言いづらい」と「言いにくい」という言葉はどちらも日常的な会話などで出てくると思いますが、どのように使い分けるか疑問に感じませんか?

 

「言いづらい」と「言いにくい」の適切な使い分けとは、

  • 言いづらい:言うのがつらい:心情的に苦痛・負担を感じるからやりにくい時
  • 言いにくい:言うのがしにくい:物理的な理由などで難易度が高いからやりにくい時

このような心情的なのか、物理的なのかで使い分けるのが適切ではないでしょうか。

 

今回のきちんと調べるために、まず私はとてもアナログなことに古式ゆかしく「国語辞典」なるものを本棚から出してみました。

少々古いですが学生時代から愛用の「岩波国語辞典第四版」です。

 

その事から、

  • つらい:《動詞連用形に付いて「づらい」の形で》その動作をするのが耐え難い、そうするのに困難を覚える意を表す。
  • にくい:《動詞の連用形に付いて》すらすらとは……できない。

と出てきました。

 

つまり「言いづらい」と「言いにくい」という言葉は、どこに抵抗を感じるのかで使い分けをするのが適切だということがわかります。

 

ただし大事な注意点がひとつだけ。

「言いずらい」というのは発音するときの「づらい」からきた完全な誤用です。

 

そういえば実はこの二つの言葉、漢字に直すととても理解がしやすいということがわかりましたのでご説明します。

 

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「言いづらい」を漢字で書くと「言いにくい」との違いがわかる!?

「言いづらい」を漢字で書くと「言い辛い」となります。

 

実際には「つらい」の部分を漢字にして書くことは滅多になく、大半はひらがなに開いて使用しますが、漢字の方が意味としてはとてもよくわかりますね。

「言う」ことが、あなたの心にとって「辛い(つらい)」から「言い辛い」なのです。

 

そして「言いにくい」を漢字で書くと「言い難い」です。

 

こちらもまた現代では、ひらがなにすることが多いですね。

ぱっと見で固い印象があることと、こうして漢字にしてしまうことで「いいにくい」「いいがたい」という二通りの読みができるようにもなってしまうからです。

 

そしてこちらも漢字にしたことでその意味がやはりわかりやすくなりましたね。

「言う」のが「しにくい」「むずかしい」から「言い難い」です。

 

言葉の意味を理解するために、漢字はとても便利ですね。

画数が多くて煩雑だったりもしますが、意思疎通をするためにはやはりとても有用です。

 

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「言いづらい」の英語と「言いにくい」と英語の表現は何が違う!?

「言いづらい」「言いにくい」・・・誰かにこれを告げるのがためらわれる、というのは万国共通で存在する心情のはず。

 

「言いづらい」と「言いにくい」の日本語の表現はわかったけど、英語ではどのように表現が違うのか疑問はあったので調べてみました。

 

ただ、残念なことに私は英語を母国語とはしておりませんので、まずは翻訳を頼ってみることにしました。

 

Google翻訳によると、「言いづらい」と「言いにくい」は「Hard to say」だそうです。

 

でもこれでは「言いづらい」の言うためには(私の)心が辛い、負担であるという心情というよりも「say(言う)ことがhard(難易度が高い)」となります。

 

さらにそこから調査の範囲を広げてみたところ、やはり英語でも様々な言い回しが存在していました。

 

  • hard to say:言うことが難しい
  • I am afraid to say it:(私は)それを言うのがちょっと怖いのだけど…
  • I do not want to say it:(私は)それを言いたくない
  • It is painful to say :(それは)口にするだけで苦痛です

(※英語が苦手ながらも簡単に訳してみましたのでニュアンスだけ感じ取ってください)

 

基本的に英語は主語が必要となりますので、日本語的言い回しにするのは少々違和感があるのですが、このように様々な結果が出てきました。

 

実は私はこのようにずらりと並んだ結果を見て「ああやっぱり世界共通で、同じ気持ちになるものなのだなぁ…」と、英語を身近なものと感じてしまいました。

 

世界中どこにでも同じように思ったり感じたりしている人たちがいるという事実は、自分にとってもちょっぴり勇気や元気が出てくるような気がしますね。

 

まとめ

生活している中で、もちろん場面は色々ながらも他の人に対して「言いづらい」「言いにくい」出来事がままあります。

 

実際に思い起こしてみると、私の記憶にももう、あるわ、あるわ。

上司の作成した書類の数値が間違っていたとき。友人の好きな人に実はもう別部署の彼女がいたとき。事情があって同僚の重要そうな相談に乗れないとき。

 

家族間という基本的に気の置けない間柄であっても、私にとってはたとえば金銭的なことや相手に負担や努力を求めてしまうようなことなどは、このケースに該当します。

 

頭を抱えてしまいますね。今でも思い出すと頭が重くなってくる感じがします。

だってこのことを伝えてしまったら、私とその人とのそれまでの良好な関係が壊れてしまうかもしれないというハラハラするような緊張感もあります。

 

でもそういう場合にも、「つらい」のか「しにくい」のかをちゃんと使い分けることで、あなたの心情や状況を相手にストレートに伝えることができるかもしれません。

 

そしてさらには、それを言いづらかろうとも、言いにくかろうとも、何も言わないでいる方が後々の損害は大きくなりがちなもの。

あなたの「言いづらい」「言いにくい」を我慢して、勇気を出して伝えることも必要な場合はままあります。

 

ぐっとこらえて、でも人目を避けるなどの告げる状況は考えて。

そして少々演技っぽくとも、申し訳ないけれど、という雰囲気を醸し出しながら。

「すみません、ちょっと言いづらいのですが…」「実は言い難いことなのですが…」と切り出してみるのです。

 

実際に切り出してしまえば、相手もきちんと聞いてくれます。

そしてそういう場合には、このような正しい表現を使うこと。

 

案外あなたの言葉もさらっと受け入れてもらえるかもしれませんよ。

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