メールを送るときに「cc」のみ送信することは出来るけど、その意味は「メールの送り先である皆に、『メールの内容』『誰にメールを送っているか』を伝えている」ということです。
そこに意図があるとすると
- 送った人全員に内容を承知しておいてほしい。
- 送った人全員に、この内容を誰に送信済なのか承知していてほしい。
- もしも送信した相手に漏れがあった場合、指摘してほしい。
というようなこと。
おそらく一番はじめに書いた「全員に内容把握してもらうため」が大半の場合の理由だと思います。
ですが、もしかしたら特にそうした意味もなく、その人自身のローカルルールとして「こうした職場内のメールは『cc』を使って送るべき」というものがあったり、さらに周囲もその暗黙の了解をしていたりする可能性も否定できないのが難しいところです。
その職場に長くいる先輩やお局様などがもしいらしたら、何かの折に確認してみるのもひとつの手かもしれませんね。
メールの基本的な事だけどccの使い方を知って使っている!?
相手のメールアドレスを入力するために、いくつかの空欄がありますね。
「to」はメールを特定の誰かに対して送りたいときに。
「cc」「bcc」はメールを複数に同時に送りたいときに使います。
そして、
「cc」は「受信した人以外に誰に送ったのかを知らせる」ことができます。
「bcc」は「受信した人以外に誰に送ったのかを知らせない」ことができます。
まずはこれが大前提となる基本的な使い方です。
しかし「to」を使っても、実は「cc」と同じように一度に複数の送り先にメールはできます。
でもそれじゃ「to」と「cc」の違いは何なの? と思いますよね。
それは「to」が主となる送り先、「cc」がそれに準ずる送り先、ということです。
「あなたが仕事でメールを送る」場合、で例をあげてみましょう。
「送り先は当の仕事を担当している人(1人)と、内容を伝えておきたいだけの人(3人)」とします。
そういう時に、
- 「to」に担当者の、「cc」に内容を知らせるだけの3人のメールアドレス
という使い方をするのです。
これがもしも、
- 「to」あるいは「cc」にまとめて4人分のメールアドレス
という使い方をした場合、担当者1人と伝えておきたいだけの3人との間に差はないという解釈ができるため、担当者のその仕事上での立ち位置を下げてしまっているという意味になりかねません。
だから「to」と「cc」を使いわけるのです。
メールのccで送る時の書き方などで気をつけるべき事とは!?
「cc」を利用してメールを送るときに、最初に気をつけるべきこと。
それはまとめて送信する相手のうち、一番のリーダー格の人、あるいは職域が高い人に対応するレベルのかしこまり方、敬語などを使用して書くことです。
そして次に気をつけるべきことは、内容、もしくは送信先。
メールに書くその内容そのものを、送信する「cc」の誰に見られても問題ないものにすることです。
ある特定の人たちにしか相談していなかった案件を、バラしてはいけない別の人にも送信してしまった…
かなり手痛いミスですよね。実務の面でも、あなたの精神的な面でも。
さすがにそういう失敗を実際にしてしまった経験はありませんが、私もenterキーを押すギリギリで気がついた、そういうヒヤリハットなことは何度かありました。
ですから送信前にひと呼吸おいて内容を見返し、必要そうなら直近の上司に相談してから送信する。そうすることで失敗を避けるようにしていました。
一刻を争うような緊急の用件でない限り、心を落ち着けてから、一息ついてからメールを送るようにする。と心がけていると、失敗することは間違いなく少なくなります。
そのためにも、時間に余裕をもって書くようにすることこそが一番気をつけるべきことなのかもしれませんね。
メールのcc欄に偉い人を含めて送る事はビジネスマナー失格!?
自分よりも目上の人、上司などにメールを送る場合は「to」です。
そして、同時に他の誰にも送らないという形での送信が無難です。
主となる送信先に使うのが「to」で、「cc」はあくまでもそれに準ずる位置の送信先だと考えたらその意味がわかりますね。
今はそこまで気にする人も減っているように感じますが、それこそ20年ほど前にはビジネスマナーとして今よりもそういった「上下」が重要視されて、些細なことでも重く扱われていました。私も職務上、直近の上司からこれをアドバイスされた記憶があります。
「cc」で送ると、偉い人の中にはまったく気にしないような人もいれば、中には「俺はサブなのか」「他の奴らと十把一絡げなのか」と面白くなく感じてしまう人がいるのも確かです。
ですので、「to」で個人宛にする方が好ましいと思われます。
まとめ
仕事でメールを送るときのマナー、という内容で、私が必ず思い出す経験があります。
私はそのとき「to」と「cc」を使って、ある1グループにメールを送りました。
「to」に、まずはグループの責任者、そして「cc」にグループのメンバー5人ほどのメールアドレスを入力して送信。
そうしたらその後、グループの責任者からちょっとひそめた声での苦情が入りました。
「届いたメールのcc欄、一番左に〇〇さんが入っていないのだけど、どういうこと?」という内容でした。
何のことを言われているのかわかりますか?
それは単純に、アドレス一覧の五十音順の並びの通りに「cc」にメールアドレスを追加していった私のミスでした。
そのグループで責任者の次席にあたる〇〇さんのメールアドレス(とお名前)は、「cc」のトップに入れなければ失礼にあたります。ということだったのです。
少々気難しい〇〇さんにはすぐに謝りに足を運び、苦笑いで許していただけました。
そしてそのおかげで、そこから先にはそういう事にも気を遣うようになれました。
アナログからデジタルに変化している時代ですが、こうした昔ながらのビジネスマナーの形式がそのまま残っている部分もまだまだ多いために、これまでお話してきたような色々な「ccでメールを送るときのお作法」のようなものが存在します。
でもその守るべき基本の根底にあるのはとても単純に、相手への敬意・内容に不備がない、というそれだけなのです。
きっとこれからもどんどん時代は変化していきますが、「cc」の件に限らず、基本の部分は何も変わりません。
システムを理解し、落ち着いた気持ちで上手につきあっていきましょうね。
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