「お返しはいらないよ」という言葉と一緒に贈られがちな、子どもの入学祝い。
本当にそれでいいの? と思いをめぐらせて考えてしまいますよね。
確かに子どもの入学というのは基本的に家族内、身内の中でのお祝い事。「お返しはなし」のパターンももちろん多いわけですが、物品に限らずなんらかの形でお返しをする方が良い、というのが私の結論です。
しかしそれよりも、入学のお祝いをいただいたら、まずはできるだけ早くに、当の本人である子どもを交えて、親子そろってきちんと相手にお祝いへのお礼を述べること。
一番礼儀にかなうのは、もちろん直接お会いして対面で。
相手との距離もありますから、電話やお手紙、場合によりメールを使っても構いません。
贈ってくれたのが誰であっても、そこを厳守することです。
祝ってくれたことに対し、まずは「お礼の言葉」これがお返しの第一ですね。
地域によって、また関係の深さや家庭内での考えかたによっては入学に限らずお祝い事へのお返しは「他人行儀で水臭い」「拒否するようで逆に失礼だ」ととられてしまう場合があります。
このような物品のお返しは失礼。受け取らない。そのような習慣の場合であっても、きちんと礼儀正しくお礼の言葉を述べるのはとても重要なことですよ。
入学祝いのお返しで祖父母へ本当にお礼だけで良いのか!?
可愛い孫が学校にあがる。
ランドセル、制服の準備もあったりするのかしら。学習机に、習い事にと他にも物入りよね。あの子だってそうだったのだから…きっとこういう物も必要でしょうし…
子どもの父母の、そのまた親御さん。
お子さんから見たら「お祖父ちゃんお祖母ちゃん」は、実際に昔を思い出しながら思いを巡らせがちなものです。
祖父母からすれば、「孫の喜ぶ顔が一番。お返しなんていいから」なんて言われたりもしますが、親としては「本当にそれでいいの?」とは思ってしまいます。
しかし、それこそお返しをしたら他人行儀と言われてしまいますし、実際にお返しをしないというパターンもこれほど近しい関係の場合でしたらアリなのです。
だって祖父母からすれば孫は二親等。家族の内ですから、内々のことでもあるのです。
それでも何かお礼がしたい! という場合。
こうした場合の気持ちはどのように形にすればいいのかを考えてみると、
- お礼状とともに子どもがその品物を喜んでいる写真、動画などを贈る
- 感謝の気持ちをこめて、子どもと一緒に食事・旅行などで祖父母をもてなす
近隣だったり遠方だったりの違いで様々な内容が考えられますが、このように当事者全員にとっての「心のこもった思い出」になるようなことが出来れば素敵ですね。
入学祝いのお返しで親戚から頂いた時お礼の品物を贈るのが常識!?
さて、それではもう少し遠い関係。親戚からお祝いをいただいた場合です。
この場合も「お返しなんていいよー」と言われがち。その場合はその言葉通りに「お返しはしない」選択肢ももちろんあります。
親族関係として、また実際のつきあいの遠い近いがあってケースバイケースですが、親族関連についてはお礼の言葉だけではなく、「内祝」と「お子さんのお名前」ののし付きのお礼のお品物をきちんと用意する方がより常識的。
その場合のお品物は、お祝いに対し1/3~1/2くらいの金額で。
近い親戚でつきあいもよくあるような方ならばお子さんの記念になるようなものを選ぶのも良いですが、遠めの親戚の場合は後々まで残らないものを選ぶ方が無難です。
例えば焼き菓子などの日持ちしやすく好き嫌いが分かれにくいもの。あるいはカタログギフトのようなものにしておき、相手に選んでもらうというのも良いかもしれません。
そういえば私も、距離的にも血縁も遠く、つきあいもあまりない親戚のお子さんのお祝いを贈ったときにお返しをいただきました。
それが、小ぶりではありますが、写真くらいでしか知らなかったお子さんの名前と顔写真入りの記念プレートで、嬉しくもあり困惑もあり、となりました…。
入学祝いのお返しの時期はいつ頃?遅くなると不快に思われる!?
これもまた大事なポイントですね。
入学祝いは「入学おめでとう!」という意味でいただくものなので、そのお返しは「ありがとうございます、無事につつがなく入学しました」の報告だと考えるのです。
ですからその時期は、お子さんが入学式を終えて学校生活が始まった時に良さそうな日をみて、入学式後1週間~1ヶ月くらいがちょうどいい頃ですね。
絶対に〇〇日まで! というほど厳密なものではありませんが、あまり遅くなってしまうと「なんで今頃?」「もしかして忘れていた?」と悩まれたり不快に思われたりすることがあるかもしれません。
まとめ
ちょっと懐かしい話です。実際に、我が子の入学祝いでもこのようなことに悩んだのを思い出しました。
何しろ孫の入学祝いとなると、なぜか俄然として張り切ってしまう祖父母というのはありがちなもの。
幸いなことに双方ともに事前に「何がいい?」と相談してくれましたので、ランドセルや学習机などをそれぞれから贈っていただきましたが、やはりそのときも「内祝いとかはいらないからね」とも言われました。
本当にそれでいいのか悩んで家族で相談した結果、上で書きましたように「贈られたものと子どもが一緒にうつった写真」「会食の席をもうける」「内祝ののしつきの焼き菓子」など、ありがちながらも記念や思い出として喜んでくれそうな内容を考えたものです。
この現代でも、普通に生活をしていると、祝いごとがあったり、また逆に悲しいお悔やみごとがあったりと、様々な出来事に出会います。
自分たち一家族だけですべて済ませてしまうというなら、こうしたことに悩むこともありませんが、なかなかそうはいきません。
付き合いの深さ長さを考えながら、その都度、一人一人にそれ相応のお返しが出来ればもちろんそれが一番なのですが、忙しい現代人にはなかなかそうはいかないものですよね。
だからこその目安に、こうした「お祝い」「お返し」に、ある程度の決まり事やルールがあるのだと考えれば、これはこれで便利なものだと思えるのかもしれません。
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