社内ルールとは、基本的にその会社・職場の中でのみ通用するルールのことです。
法律でも条令でもありませんから、公の罰則はないことが普通。
でも実際、守らない人がいると困りますよね…
社内ルールを守らない場合には、注意ではなく、まずその人にその社内ルールについて知っているか確認してみることをオススメします。
最初に書いたとおり、あくまでも社内ルールとはローカルルール。
例えば就業規則のように、就職時にきちんと会社と従業員との間で交わされる契約とはまた別のものなのです。
だから、「知っているのが普通でしょ?」「常識の範囲内でしょ?」と切り捨ててしまっていては始まりません。
その人が、実はまだその社内ルールを知らないという可能性だって大いにあるのです。
そういう場合はそっと話して教えてあげればよいことなのです。知らなかっただけなら、それできっと、その後は留意して行動してくれるようになりますよ。
ただし、中には単に「自分はこうしたいから」という理由で、あえて守らない人もいます。
そういう場合には、上司なり先輩なりを頼るべきですね。
上からの話ということであれば、協調性がない人でも耳を傾けることが多いですから。
社内ルールの周知方法は掲示などの他にも認識させる事も必要!?
とはいえ、最初に書いたように社内ルール自体を知らない人が存在するなど、社内ルールが皆に周知徹底されているとは限らないのが現状。
なぜならそもそも社内ルールとは業務マニュアルや服務規程などのように、会社ごとそれぞれ独自に定めている規則のことです。
知らなくてもおかしくはない。
まずはそこから認識しておくべきですね。
実際に新入社員どころか就職後数年、中堅どころだとみなされるようになっても気づかなかったという剛の者までいたりするのです。
私自身にも、主に服装についてですが「そんなルールがあることを知らなかった」という経験は入社後1年以上経ってからも実はありました。
そしてそうなると、どのように周知させておくかが重要なところとなってきます。
例えば、労働基準法第106条というものがあります。
これは社内ルールではなく、雇用者と従業員との間で交わされる就業規則について、「就業規則は常時、各作業場の見やすい場所に掲示するか備え付ける、また書面で配布して労働者に周知させなければならない」という内容の法律です。
これを参考にして考えてみると、
- 壁や廊下、掲示板などに掲示する
- 各従業員に書面で配布する
- 定期的に部署内などで確認する
- 順守されているか適宜チェックを行う
などの例が考えられますね。
さらにここからの発展形として、
- 順守している個人、あるいは部署を表彰する
- 現段階でのルールについての意見を自由に述べられる手段や場所、空気をつくる
- 守られていない場合に対してはメールなど個人宛に注意をする
などなど、周知のためにはこのような手段をとることもできるのではないでしょうか。
特に2番目、ルールについて語り合う場所や雰囲気を作ることができていれば、現場に即した形にルールを修正してゆくこともできて、会社にとってはとても良い構造が作り出せるのではないかと考えられます。
社内ルールは円滑に仕事をまわすための基本としてある方が良い!
社内ルールは大事なもの。
必須ではないけれど、ある方が良いもの、必要なもの。
しかしながら社是社風の違いは大きく、ある会社ではOKなことでも、また別の会社ではNGとされる内容もたくさんあります。
しかし大半の会社で基本的に求められるのは、以下のような内容ですね。
- 勤務中は私よりも公。私的な感情を表に出さずに慎む。
- 挨拶、報連相や時間厳守など。社会人として基本的な行動をとる。
- 社会的な順列、位階を尊重する。
- 清潔順守。清掃や整理整頓を心がける。
もちろんこれら以外にも、たとえば服装・髪型などの身だしなみであったり、心構えであったり、あるいは業務ごとに定められた細かい動作などであったり、実に千差万別。
しかしそれらはすべて、「その会社内で人間関係を良好にし、円滑に業務をまわすため」であったり、「社員全員の安全のために事故を防止するため」であったりするもの。
これらを守るだけ、あるいは守るようにきちんと心がけているだけであっても、精神的にはきちんと引き締まった社会人として見られるものばかりです。
普段は容易くきちんと出来ていることであったとしても、仕事に夢中になっていたり焦っていたりすると、ふと疎かになりがちな内容でもあります。
ですから、たまには立ち止まるような気持ちで、自分の周囲を見回してこれらが出来ているかを確認してみるのも、また社会人としては大切なことではないかと思います。
まとめ
たとえば学生時代、校則としては違反していないはずなのに、髪を縛るゴムの色や髪型などを「それはダメ」と先輩に注意されたりした経験がある人もいると思います。
それが良いことか悪いことか、正しいか間違っているかはとりあえず置いておくとして、無駄に目立たないためにも先輩の注意や助言の通りにした人が大半だと思いますが、中には「自分は自分」「校則は守っているのだから」と自身を貫き通した人もいることでしょうね。
では、その様子をちょっと離れたところから見てみたときに、「一集団としてまとまっている」と感じられるのはどちらなのでしょうか?
見た目を統一している方か、個々の存在感を主張している方か。それを考えると答えはおのずと出てきます。
社内ルールもこれと同じような理屈なのです。
もちろん社風によって社内ルールなど存在しないところもありますが、ほとんどの会社では、役付きから従業員までが一丸となって事業を行い、各部署が連携したってそれぞれの業務を協力・分担しながら目的を達成させて利益を生む、というところが大半です。
そうしたときに都合が良いのが社内ルール。
全員が一心同体になれるように。たとえばひとつの巨大な構造を動かすための、ある人は歯車、ネジ。またある人は燃料、潤滑油。
そうしたそれぞれの立ち位置や、役割を果たせる良好な人間関係を築くために「あると便利」なものこそが社内ルールなのです。
コメント