ここ数年で、ドラッグストアがとても増えたなぁと感じている人は少なくないでしょう。
都会はもちろん、郊外でもドラッグストアが向かい合うように次々とでき、お互い競争相手の店より1%還元率の高いクーポンを配るなど、熱心に客寄せをしているのをよく目にします。
「産経新聞」の「ドラッグストア、岐阜で大増殖の理由」の記事でも書かれているように、ドラッグストアの店舗数はスーパーに迫る勢いで増えています。
いったいなぜ、ドラッグストアがこんなにも拡大したのでしょうか?
ドラッグストアがスーパーより多い理由とは!?
ドラッグストアの店舗数は、2018年度の調査で全国で2万228店です。
2018年度の増加率は前年比7%増で、2%増のコンビニを上回っています。
そしてスーパーマーケットの店舗数は、2019年7月末時点で2万2217店。
ドラッグストアの店舗数がいかに多いかわかりますね。
地元に帰省するたびに知らないドラッグストアが増えている!
何か新しく建つなと思ったらまたドラッグストア!
…なんていう声もあります。
地方・郊外のドラッグストアでは、大規模な店舗を構え、食品売り場を充実させている傾向にあります。そのためスーパーとの競争が激しくなっています。同じ商品で価格競争となると、スーパーの状況がとても厳しいことがわかります。
対して都心のドラッグストアでは、外国人観光客による化粧品や医療品の大量購入で売り上げを伸ばしています。外国人のスタッフが接客し、免税用カウンターまで設置されています。日本人からすると、外国人観光客のお土産屋のようにも見えます。確かに日本のプチプラコスメやお菓子は海外でもとても人気がありますよね。
ドラッグストアの方がスーパーより人気がある理由とは!?
ドラッグストアの店舗入り口には、割安のお菓子がたくさん並んでいるのをよく目にします。つい手をのばしてしまう人も多いのではないでしょうか。
ドラッグストアで販売されている食品はコンビニより安く、時にはスーパーより安いこともあります。さらにポイント還元率が高かったり、クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済にも対応しているといった理由から、利用者がどんどん増えています。
1か所で買い物を済ませられるという点や、店舗によれば深夜まで営業しているところもあるなど、スーパーとは異なる営業形態もまた人気の理由です。
ドラッグストアの主力商品は医薬品や化粧品です。こういった利益率の高い商品で収益を確保しながら、食品や日用品を安く提供して集客をしているのです。
店によっては、スーパー傘下のドラッグストアもあり、そういったところでは生鮮食品のレベルが高く、またプライベートブランドの商品を取り扱っているので利用者の満足度も高いようです。
ドラッグストアのスーパー化するデメリットは?
では、ドラッグストアが増えすぎたことによるデメリットには一体なにがあるでしょうか。
たしかにかなりの食料品はドラッグストアで手に入るようになりました。
しかし、生鮮食品の扱いに関してはスーパーが何枚も上手です。価格もレベルが違います。
また世帯数の多い家庭などではドラッグストアだけでは買い足らないでしょう。
ドラッグストアがスーパー化するようになって、本質である医薬品の品ぞろえがおろそかになっているところもあるようです。また薬剤師が不足しており、いざ薬が欲しい時に手に入らないといった問題もあります。これでは本末転倒といえます。
利用者としてはドラッグストアの存在はとてもありがたいけれど、やはりどうも多すぎる気がしてなりません。これだけ乱立していればどの店に行けばいいのか惑わされますし、パートやアルバイトを奪い合い、働いている人の負担も多いのではないでしょうか。賃金・利益低下も考えられます。
ドラッグストアが出来すぎたせいで、医薬品を扱わないスーパーが苦戦しているこの状況も改善する必要があると思います。
まとめ
ドラッグストアが増加したことによるメリットもデメリットもありますが、利用者としては、うまく利用する、に越したことはないでしょう。
とにかく安い買い物がしたければ、価格を比べてスーパーと併用する。
ポイントを貯めたければドラッグストアを利用する。
新鮮な食品が食べたければスーパー。
自分に合った使い方を考えて、ドラッグストアを賢く利用していきましょう!
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