昔、靴屋で働いていたことがあるのですがこの時期になると、就職活動用のシューズを買いに来た母と息子をよく見かけます。
そして、結構多いのがこんな場面。
息子「俺、これでいいや」
母 「そんな尖った靴ダメに決まってるでしょ。こっちは?(丸い先の靴)」
息子「だせぇ。」
靴の好みで意見が対立してお互い譲らないパターン(笑)
そんな時、接客に入ると母も息子もビジネスシューズの選び方を勘違いしているという事が多かったです。
息子は当然、スタイリッシュでカッコいい「先の尖ったもの」「ちょっとおしゃれなラインが入ったもの」を選びたがります。
一方母は「先が丸いタイプ」のちょっとおじさんが履いていそうな靴を勧めていることが多いのです。
「先の尖ったものは就職活動向きではない」「先の丸いものはおじさんの履くもの」どちらも間違いではないのですが、両極端で息子は履きたくないし、母は履かせたくないですよね。
こんな場合も接客でビジネスシューズのことを少しお話しするとすっきり解決します。
就活の靴の無難な選び方は何を基準にする?
まず、ビジネスシューズにはステッチやデザインで「フォーマル」か「カジュアル」か変わってきます。
結論からいうと就職活動に最も向いている靴は「内羽根」の「ストレートチップ(つま先に1本横ステッチが入ったもの)」または「プレーントゥ(つま先にステッチが入っていないもの)」タイプ。
画像は内羽根、ストレートチップ。
なんのこっちゃと思うでしょうが、それらを選べば間違いはありません。
ビジネスシューズは同じようでもデザインで格式や用途が違ってくる奥深いものです(知り始めるとハマります(笑))。
そのお勉強は社会人になったらにしておいて上記の言葉を覚えておいてください。
そして、息子のこだわっていた先の尖った靴「ロングノーズ」というタイプのものですが、尖りすぎのものは絶対ダメです。
面接官からしたら
「あなた何しに来たの?」
という感じ。
ただ、野暮ったい丸い靴を選ぶ必要もありません。
何年も前からビジネスシューズは全体的にロングノーズ寄り。
先が反るほど尖った靴でなければ、スリムな印象がある細めのものを選んでも全く問題はありません。
というよりは、スーツが細身のものが多くなった今、先の丸いビジネスはあまり若者のスーツに似合わないのです。
それよりは、格式を重視した方が良いです。
先述した「内羽根」とは甲の部分の仕様のこと。
これは「外羽根(紐のリボン部分でないほうの皮が外から被さっている)」でも構いませんが、「内羽根」だとなぜいいのか。
その理由は冠婚葬祭にも使え、誰が見ても1番のフォーマルなシューズだからです。
無難is best
ということ。
ただし、テカテカ過ぎるものは避けましょう。
華やかな印象でカッコいいのですが、真面目な場(就職活動や葬祭時など)には向きません。
他にも金属が入っている物や、ステッチや装飾が多いものも就職活動の場には全く向いていませんので問題外!
これで形は解決しました。
そして母が気になるのは「値段」ですよね。
ビジネスシューズはピンからキリまで。
出来れば安いに越したことはないけど、どのくらい安く買っていいものか悩みますよね。
就活用の靴をどこで買う!?量販店のビジネスシューズは安価で傷にも強い!
ビジネスシューズって本当に値段の差が激しいです。
主人も普段からビジネスシューズを使用していますが、数万円もするような高いものは速攻で却下しています。
欲しがっているのは本当にカッコいい名の知れた美しいビジネスシューズ。
私だって余裕があったら許可してあげたい。
でも、外回りで傷はつくし本革で通気性良くても臭くなるし、、、ねぇ(笑)
でも、安いからと言って悪いものばかりではないのですよ。
量販店のもので十分です!
就職活動の後あまり使用しないようなら、5000円から10000円くらいのビジネスシューズが無難です。
特に合成皮革のシューズは安く済みます。
合成皮革って安っぽすぎるイメージがあるかと思うのですが、今ではそこまで安っぽく見える仕様の物は少ないです。
「これ本革じゃないの?」
と思うものもあるくらいです。
(アパレル業界や、靴業界に就職活動する人は避けた方がよいです!判る人が見たら判ってしまいます。)
合成皮革のいい所はお手入れがほぼ必要ないこと、雨や傷に強いことです。
就職活動にしかビジネスシューズを使わず、尚且つ冠婚葬祭用にもしない場合は合成皮革でも持つでしょう。
ただ、ずっと履いているとヒビ割れてくるので、長期で使用したい場合には向きません。
通気性も悪いため足蒸れが気になる人にもおススメはしません。
「でも、本革って高いでしょう」
そんなことはないです!
ビジネスシューズにも型落ちの物などありますからサイズが合えば10000円以下で購入可能です。
本革はデリケートなので雨に濡れてしまったり、きちんとしたお手入れをしないとあっと言う間に劣化していきます。
(就職活動中だけでも)マメな人におすすめです。
お手入れさえすれば合成皮革よりも長持ちしますよ。
素材よりなにより、ビジネスシューズ選びに1番大事なのはお店に履きに行くことです。
合成皮革は伸びませんし、本革は伸びます。
よって選び方も変わってきます。
ネットでも安いものが売られていますが、特に最初に履くときは店員に聞くのが1番よい方法です。
そして、自分で履いたことがありそうな男性店員(社員さんがよい)に聞くのがミソです。
当たり前ですが女性店員や学生バイトは知識はあってもビジネスシューズを履いたことがない人が多いので、履き心地を聞くなら絶対男性社員の方が良いです。
話がうまくて、想定よりちょっと高いカッコイイ靴買ってしまうかもしれませんが、ビジネスシューズの話は楽しいですよ(笑)
硬いソール(靴底)が苦手な人は底だけスニーカーのようになっているシューズもありますので、店員に聞いてみてください。
まとめ
オシャレは足元からといいますが、就職活動は人がどう思うかが大事です。
先の尖りすぎた靴でカッコつけるよりも良識のあるビジネスシューズが1番カッコいいです。
そして、先の丸いビジネスシューズを勧めているお母さん!
丸くなくて大丈夫!
困ったときは店員さんに仲介してもらいましょう(笑)
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