スーパーやコンビニで食品を買うとき、発泡スチロールなどでできたトレーを必ず目にしますよね。
その食品用トレーに注目して見たことがありますか?
実は最近、ものすごい進化を遂げているのです!
でも同時に、近年レジ袋やプラスチックストローを使わないようにしようという動きがあるのもご存じですよね。
食品用トレーはプラスチックでできているので、リサイクルについてどうなっているのか気になる方もいると思います。
ここでは、食品用トレーがどうやって進化してきているのか、またその処分方法や環境問題について一緒にみていきます。
食品トレーの種類が多くなって使われるようになった背景
「中食」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、スーパーのお惣菜や、コンビニ弁当などといった、すでに調理された食品を自宅で食べることです。
ひと昔前までは、家庭以外で食事ができる場所は現在ほど多くなく、限られていました。しかしこの数十年、一人暮らしの増加や働く女性が増えたことなど、家庭環境が変化してきたことに伴い、中食の需要がとても高まってきたのです。
そこで日々進化を遂げてきているのが食品用トレーです。
ある製造会社ではなんと1年間に1500種類もの新商品を開発しているそうです。
進化した最新の食品トレーの種類はどうして作られている?
かつては、白やベージュ色のトレーが一般的でした。
しかし現在では無数のデザインのトレーが使われており、とてもカラフルで、まるで食器のようなものもあります。
例えば、お寿司のトレーだけでもこのような種類があります。
トレーの蓋に、醤油を入れるためのくぼみがついているもの。
持ち帰る際にトレーが傾いても、お寿司が滑らずに崩れない工夫が施されたもの。
黒色と金色のデザインで高級感があり、そのまま食卓に出しても恥ずかしくないもの。
こういった工夫が施されたトレーが使われるようになり、消費者の購買意欲をかき立てます。
また、「食品用トレーの概念を変えた」と言われている最新のトレーがあります。
それは100度以上の熱に耐えられる素材を用いたレンジで加熱調理ができるトレーです。
生の食材を入れて販売し、それを自宅でそのまま調理できる。
さらに断熱性がある素材なので外側は熱くならず、手に持てる。
もちろんトレーを食器として使えるので、お皿に移し替える必要もありません。
こういった消費者のニーズに応じた商品がどんどん開発され、中食の需要に一役買っています。
食品トレーの種類が進化して使用後はリサイクルできる!?
現代のわれわれの食卓を助ける食品用トレーですが、環境に対する配慮はどうなっているのでしょうか。
いろいろな工夫が施されたトレーも、1回使い終わればすぐごみになってしまいます。
スーパーでは、食品用トレーの回収を行っているところが多いです。
しかし地域によっては白色のトレーしか回収できず、それ以外のトレーはごみに出すしかないという所もあります。
色々なデザイン、大きさのトレーが存在することで、重ねることができずごみがかさばる。
またごみ袋は有料だから、トレーがかさばるのは避けたいといった意見も多くあります。
もちろん見栄えがよくなれば同じものでも売り上げが上がるのが現状で、そういった現状が食品用トレーの進化を促しています。
しかし前述のように、ごみはかさばるし、リサイクルに出すにも洗わなければいけないから、できるだけトレーは使いたくないと考える人も多いです。
お惣菜だけではなく、野菜やきのこなどの食品にもトレーが使われていることがあります。
機能性の高いトレーはコストが高くなるので、そういうものを使えば中身は同じなのに値段が上がってしまいます。
レジ袋や使い捨てストローの削減、有料化がよく言われるようになってきましたが、同じプラスチックでできた食品用トレーについてはなぜそのままなのでしょうか?
たとえば、販売した店舗が全てのトレーの回収を受け入れるといったようなシステムがあれば、ごみも減るしリサイクル回収率も上がるでしょう。
環境のことを考えるとリサイクルももちろん大事ですが、そもそものトレーの消費量を減らすことも重要で、私たち消費者が一人ひとり意識を変えていかなければなりません。
世界的にプラスチックごみが問題になっている現在。
トレーの機能性だけではなく、その後のリサイクルや回収といったシステムも改善されることが必要です。
まとめ
日本は、一人当たりのプラスチック消費量が世界第2位です。
世界規模で見るととても多くのプラスチックを消費していることになります。
しかし、近年レジ袋の有料化やプラスチックストローが紙ストローに変わるなどの変化があり、エコに対する意識が高くなってきた人も少なくないと思います。
この流れで、食品用トレーについても関心を寄せる人が増え、われわれ消費者がトレーを使うかどうか選択できるようになったり、機能面だけでなく環境に配慮したトレーも開発されれば、と考えます。
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