リフォームをしたい…そう思い始めるときって往々にして何か不満や不安がつのった時か、新しい生活を始める時だと思いませんか?
家が古くなった、二世帯にしたい、子供部屋がほしい、オール床暖にしたい、などなどです。
ですが建てたばかりだったり、家族の賛成が得られなかったり、経済的に余裕がなかったりすると、どんどん先延ばしにされて時間だけが過ぎていき、気づいたときにはリフォームするより建て替えなくてはいけない状態に陥っていることがあります。
この優先順位の低いリフォームに、せっかく意を決して臨むのですから、絶対失敗したくありませんよね!
かく言う私は家を建ててから7年間で2回もリフォームをする羽目になった経験があるのです。
その経験上、見積もりの段階で失敗するととんでもないことになる!ということを学びました。
ですから今回は、せめてこれだけは念頭に入れておいてほしい!という厳選したリフォームの見積もり術をみなさんにお届けしたいと思います!
リフォームの見積もりのシミュレーションは3社以上で比較するワケとは!?
引っ越しや家を新築するときもそうですが、見積もりは時間がかかってもせめて3社からはもらいたいものです。
例えば広告などでもよく見かける大手、近所の地元密着型の業者さん、あとは紹介されたり口コミなどで自分が気になったりした業者さんです。
もしどの業者が良いのかわからないときは、インターネットなどで“無料見積もり”や“一括見積”などといったキーワードを打ち込めば、7~8社で要望に合った業者さんを探してもらえるサイトがいくつかでてきます。
ある程度の選定ができれば、見積もり開始の準備をしてさっそくコンタクトをとりましょう!
まず準備することで大事なのは、どうして、どこを、どんなふうに、どれくらいの予算で仕上げてもらうかを家族でしっかり話し合って、リフォーム場所や内容を決めておくことです。
というのも、冒頭でも言った通り、リフォームをすると決めるということは住んでいる家のどこかにストレスを感じていることが多いわけですから、その内容をしっかり把握して業者に伝えないことには要望にあった見積もりを出してもらえませんし、問題も解決しないですよね。
私の場合はここで手を抜いてしまったのと、紹介された一社にしか見積もりを頼んでいなかったので、打ち合わせが始まったとたんに家族の意見がまとまらず、最終的には付け加えと変更が繰り返され、担当の方のおだても加わって、当初考えていた金額よりも50万円以上オーバーの見積書が提示されてしまいました。
これではいけないということでいざ契約の前日になってお断りすることとなり、業者さんにも大変な迷惑をかけてしまったうえ、また新たに別の業者さんに見積もりから頼みなおすはめになってしまったのです。
まあその分クールダウンもできましたし、前回よりもまっとうな価格でのリフォームができたので、結果としてはよかったんですけどね。
次に、問い合わせるたびにリフォーム場所や内容が変わってしまっても比較検討ができないので、しっかり確定した内容と要望で、同じように見積もりの依頼をしてください。
ここで注意してほしいのは、他社にも見積もり依頼をしていることをはっきり伝えておくことを忘れないでほしいということです!
そうすればもしお断りするときでも、「検討の結果です」とおくせず伝えられますし、私のように時間を無駄にしなくてもすみますからね!
この時点でいやそうな対応をとられるようであれば、検討の余地もいらないと思います。
できれば最後に、住んでいる家やマンションの見取り図を用意しておきましょう。
電話をする、もしくはネットで検索をかけるにしても、リフォーム場所の広さや配管の位置をある程度聞かれるからです。
といいますか、最初に聞いてくれる業者さんのほうがより丁寧な見積書を作ってくれるはずなので、言われてあわてて探すより前もって準備しておいたほうが話もスムーズにいきます。
もしそういった見取り図や資料がなくても、家まで見に来てくれるところがほとんどなので安心してくださいね。
では、さっそく届いた見積もり書で比較検討していきましょう。
リフォームの見積もり書の見方を覚えて後悔しないようにする!
見積もり書はいざ目の当たりにすると、項目いっぱい数字もいっぱい…。
一瞬気がとおくなりますよね。
だからといって総費用だけを見るのは絶対だめですよ!
危険すぎます。
確かに、総費用が一番目立つところに大きく書かれているのでそこに目がいってしまうのはしかたがないのですが、工法やグレード、単価といった明細を必ずチェックしてほしいんです。
例えば下の表、私がいただいた見積書の一部を取り出してみたのですが、ちょっと見てみてくださいね。
①
名称 | 適用 | 単価・数量 | 金額 |
仮設工事 | 一式 | 174,000 | |
解体工事 | 一式 | 47,000 |
単価・数量の欄が“一式”となっていると、何の建材がどれだけどのように使われているのかわかりませんよね?
本来であれば以下のように、明細が書かれている見積書のほうがとても親切です。
②
名称 | 適用 | 数量 | 単価 | 金額 |
仮設工事 | 脚立足場 | 44.0㎡ | 370 | 16,280 |
… | … | … | … | |
竣工清掃費 | 44.0㎡ | 1,100 | 48,400 | |
計174,000 |
もし①のような単価・数量が“一式”になっているだけの見積書が提示されたら、“明細をつけてください“と、お願いしましょう。
比較もできませんし、適正ではない可能性があるからです。
それで難色を示すようであれば、こちらも今後の取引は控えたほうがいいでしょうね。
次に気を付けていただきたいのが、3社の見積書の中でいちじるしく高すぎたり安すぎたりしている業者がないかをチェックしてください。
高すぎる業者は今後の交渉に備えて「これだけ安くできますよ!」と値引くことを考えて、あらかじめ取り付け商品の価格などを高く設定しているか(あまり気持ちのいい対応ではありませんよね、適正さが疑われます。)、希望したメーカーと提携していないから高くついてしまっているということが考えられます。
商品をお取り寄せすると高くなるイメージで考えてください。
自社ブランドや提携しているメーカーに内容を変更すれば、安くなる可能性があるということです。
どちらにしてもあわてて却下せずに、よほどのこだわりがない限りは、安く仕入れられる同等レベルのメーカーはないかを確認して、希望に近い金額に近づけられるかを担当の人と話してみましょう。
そして安すぎる業者に関してはこの逆で、たまたま希望の商品が安く仕入れられるのか、もしくは安くした分を“工事費”や“その他一式”などで上乗せされていることも考えられますので、ここでも気を抜かずに、取り付け商品以外の項目が変に高くなっていないか目を凝らしてください!
安さばかりを求めても、残念ながら粗悪品を使われてしまう可能性もあります。
適正価格での見積書であれば大幅な値下げはできないはずですから、ある程度の相場は調べておいたほうがより安心です。
何よりも最後の決め手は、やはり担当の方や業者さんがどこまで真摯に提案をしてくれて、こまめな対応をしてくれるかです。
上記のような料金設定の理由も、見積書を見てわかりやすく説明してくれたり、質問をしやすかったりするのは、業者を選定するうえでの重要なポイントの一つです。
たとえば最初に希望した見積もりより高かったり安かったりする場合でも、そのほうが最終的にこちらの希望に近づけるというプロならではの提案だったりもするので、しっかり理由を聞いて納得のいくものであれば、少し予算や内容の変更を考えてもいいのではないでしょうか?
そういった提案を親身になってしてくれる業者さんなら、工事が始まった後の追加変更などにも柔軟な対応をしてくれるはずですし、“思ったのと違う”といったことも減りますからね。
いかがでしたか?
見積書ひとつとってもちょっと目を凝らせばいろいろな業者さんの性格がみえてくるものだと思いませんか?
このことを参考にして今後のリフォームに生かしてくださいね!
まとめ
面倒くさくても3社以上で見積もりを!
同じ条件での見積もり作成の依頼を!
スムーズに見積もりをするためには下準備も必要です!
見積もり書の“一式”や大幅な値引きには要注意!
その他追加項目にも目をくばらせて!
担当の人にはしっかり相談!
ときには提案を受け入れる柔軟さも必要です。
急いで決める必要はありません。
ほんの少し、目を凝らして後悔のないリフォームを!
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