どんなことでも、物事を「やめる」時って、言い出しにくいものですよね。
子供の習い事も、「辞めさせていただきたいです」の一言を伝えるのに、どれだけの勇気がいることか…
そのまま何も言わず、ある程度の期間、習い事を休み続けると、自動的に退会になる…なんてシステムがあれば、それに越したことはありません。
しかし、現実はそんなに甘くない!
「習い事を辞めたい」ということを、きちんと先方に伝えなければ、月謝の支払いなど、トラブルが起こることは避けられません。
また、お世話になった先生に、感謝の気持ちを伝えたい場合は、なおさらきちんとしたご挨拶が必要となります。
いったい、どんな風に行えばいいのでしょうか?
習い事を辞める言いづらい一言の切り出し方とは!?
「○○を始めたいのですが・・」
という言葉に比べ
「辞めたいのですが…」の一言は、なぜこんなに伝えにくいのでしょうか?
遠方に引っ越すなど、明らかに続けられない理由ならまだしも、そうでなければ、理由を聞かれるのが嫌で、辞めたいと切り出しにくい…ですよね。
特に、今まで指導してきてくれた先生に対して、感謝の気持ちがあればあるほど、「辞めたい」の一言が言い出しにくいものです。
しかし、実際、「辞められる側」の立場からすると、習い事では人の入れ替わりがあるのが当たり前だという感覚なので、実はこちらが思うほど、気にならないということが多いのです。
というのも、私は、以前塾の講師として働いていました。
塾に通うことができるのは、小1~高3まで。こんなに対象年齢が広いと、辞めていく生徒さん、結構の数いました。
初めて、担当した生徒が辞める、というのを聞いたときは、自分の指導が悪かったのかな、など、いろいろ考えましたが、ふと教室長を見ると、さばさばした対応すぎて、逆にビックリでしてΣ( ̄□ ̄|||)
教室長に話を聞くと、
「たとえ1人2人塾を辞めても、すぐに他の生徒が入ってくるから大丈夫」だとか、
「生徒とは塾の授業中だけの付き合いなのだから、辞めるなら辞めるとはっきりしてくれた方が、やる気もなくイヤイヤ状態で来るよりお互いにプラスになる」だとか…
「なるほど~」というお話を、たくさん教えてもらいました。
どんな習い事でも、根底は一緒なのかもしれません。
やる気がないのに、惰性だけで習い事を続けるより、スパッと習い事を辞める方が、お互いのためになる…ほんと、その通りだと思います。
それに、不思議と、本当は辞めたいのに惰性で続けている子供って、指導していると、何となくわかるものなのです。
「この子、あんまりやる気ないなぁ。辞めたいのかなぁ?」
そう思った子のほとんどが、実際に塾を辞めていましたからね(°▽°)
ですから、「習い事を辞めます」と先生に伝えても、既に予想済みの事が多いので、その後先生の対応が急に冷たくなるなど、お子さんにとって教室に通いにくい雰囲気が作り出されることもないはずなので、ご安心を(^。^)
では、いざ、「習い事を辞めよう」という話になった時、どうしたらいいのでしょうか?
子供って、年齢が低ければ低いほど、「辞める」ということの意味がはっきり分かっていなかったりします。
たとえ子供が自分から、「もう習い事を辞めたい」といったとしても、いざ周りのお友達や先生を見て、「今日やってみて、楽しかったから、まだ続けたい」と言い出しかねません。
そのまま続けてくれたらいいのですが、
「辞めたい」「やっぱり続けたい」を延々と繰り返す…なんてことになってしまっては、困ります。
そんなことにならないためにも、「辞めたい」ということを、子供と一緒に、直接、先生や受付窓口に伝えることが、大切だと思います。
というのも、親子が一緒に「辞めたいです」と伝えることで、改めて子供の気持ちも一つの区切りができるからです。
さて、辞めるということを伝えるタイミングですが、
「辞めるときは、1カ月前の10日までに連絡してください」
などのような規約がある場合は、無用なトラブルを避けるためにも、なるべくその規約に従いましょう。
そのような規約がない場合は、せめて1カ月前には辞める旨を伝えた方がいいでしょう。辞めるまでの1カ月の間に、先生・子供ともに、「最後のレッスン」に向けて、しっかり心の準備ができますからね。
というのも、私自身、高校生のころ、「習い事」に関して、苦い経験をしていまして…
幼稚園の時から、実に13年間もの間、「エレクトーン教室」に通っていたのですが、高校入学後は、勉強・部活共に忙しく、家でエレクトーンを練習する時間が全く取れずじまい…まさに「月謝の無駄遣い」状態でした<`ヘ´>
そんな状態に、(当たり前ですが)親が激怒(; ・`д・´)
ある日、いつも通り、練習も満足にしない状態でレッスンに行こうとする私に、
「もうエレクトーンは今月で辞めてきなさい!」と、突然の最後通告( 一一)
レッスンの冒頭、今月いっぱいで辞めたいということを先生に伝えたら、
「実は、今日が今月最後のレッスン日なんだよ…」という、先生の言葉( ;∀;)
その頃は「エレクトーン指導者の資格を取る」ためのレッスンの真っただ中。次に練習する曲の楽譜を用意してきてくれていた先生…
「せっかくだから、楽譜だけでも受け取って。」
と、楽譜を手渡す先生の表情が、ものすごく悲しそうで、今にも泣きだしそうだったこと、今でもはっきり覚えています。(先生、本当にごめんなさい(´;ω;`)ウゥゥ)
このように、急に「辞める」ことを伝えると、お互いに心の整理がつかないままの別れとなってしまいます。
私のようにならないためにも、せめて辞める1カ月前には、その旨を伝えるようにしてくださいね。
尚、辞める理由を聞かれた場合は、本当の理由がどうあれ、
- 家庭の事情。
- 送迎が難しくなった。
- 他の習い事との兼ね合いで、続けられなくなった。
- 家での練習時間が取れなくなった。
など、当たり障りのない理由を伝えれば、大丈夫です。
残り数回のレッスンが、お子さんにとっても、先生にとっても、気持ちよく、有意義なものになるよう、大人の配慮をお忘れなく(^_-)
習い事を辞める時お礼はお菓子も添えて感謝を伝えなくても大丈夫!?
親元を離れ、一人暮らしをするまで、塾も含め、数多くの習い事を経験してきた私ですが、辞めるとき、親が先生に対して何かお礼を渡したという記憶がありません。
昔はきっと、それでよかったのでしょうが、今は、そんな時代ではありません。
習い事をしていた期間が長ければ長いほど、きちんとお礼をしたい…そう思うのは、自然なことだと思います。
私が働いていた塾でも、最後の授業の日に、お母さんが教室長にお礼のあいさつに来てくれるといったことがありました。その光景を見るだけで、なんとも言えない気持ちで胸がいっぱいになったこと、今でも鮮明に覚えています。
また、最後の授業の時に、「これからも頑張ってね」「今までありがとう」という言葉を交わし、生徒を見送る、ということも経験しました。
どちらも、これで一区切り、ということが実感でき、お互いに前を向いて新たな一歩を踏み出すきっかけになったのかな、と思います。
このように、習い事の最終日に、何かしらお礼を伝えると、親・子供・先生それぞれに「ピリオド」を打つことができます。
私個人としては、お礼の言葉を伝えていただけるだけでも十分うれしかったので、特に菓子折りなどといったものを持参しなくても、大丈夫だと思います。
とはいっても、先生のご自宅で個人レッスンを受けているなどの場合は、お礼の言葉だけ、っていうのも、なんだかな…と感じてしまいますよね(*・ω・)
その場合は、おいしそうなお菓子の詰め合わせなどをプレゼントしてはどうでしょうか?特に、先生が女性の場合、お菓子をもらってうれしくないはずがありませんからね(^_-)-☆
また、カルチャースクールのように、保護者が担当の先生と直接話をすることが難しい場合は、
- 先生には子供からお礼を伝える
- 親は受付に、レッスンは今日で最後だということを再確認した後、お礼を伝える
という形にすればいいと思います。
まとめ
習い事を辞めることは、習い事をしている人なら誰もが通る道ですし、習い事の関係者たちも、生徒が「辞める」ということには慣れています。
ですから、「辞めたいです」と伝えることに、後ろめたさや罪の意識を感じる必要はないですよ。
お世話になった方々に、しっかり感謝の気持ちを伝え、子供の習い事にしっかりとした「ピリオド」をうってあげて、その意味も理解させてくださいね。
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