小学生の子どもに「地産地消って何?」と聞かれて答えられますか?
「地域で生産したものを地域で消費することだよ」と答えられても、実際に何が良いのかわかりづらいですよね。
私たちの生活へのメリットは次のことがあげられます。
- おいしいものが食べられる
- 安心感がある
- 食への興味がわく
メリットをさらに詳しく解説することで、地産地消とは何かをわかりやすくお伝えしたいと思います。
あわせて、「デメリットはないのか」という疑問にもお答えします。
子どもと一緒に食についての知識を広げませんか?
地産地消とはわかりやすく解説すると地域ならではのメリットが沢山ある!
地産地消は地域で生産したものを、その地域で消費することです。
作る人と食べる人の距離をみじかくしようとする取り組みのことを言います。
日本の食料自給率のアップと地域経済の活性化のために、農林水産省が推し進めているんですよ。
さて、スーパーには輸入品や他の都道府県産の野菜やお肉、缶詰がたくさん売られ、私たちは遠くの海外や地域で作られたものを食べることができますね。
そんな状況で、地元でとれた食べ物を選んで食べるメリットを解説していきます。
おいしいものが食べられる
作る人との距離が近いのは、食べる私たちの手元に届くまでの時間が短くなります。
より新鮮なものが食べられますよね。
野菜の直売所に行くと、その日にとれた野菜がずらりと並んでいます。
朝どれレタスなんて、びっくりするくらいに甘くてみずみずしいですよね。
新鮮なものはそれだけでおいしいです。
安心感がある
距離が近いことのもう一つの良さは、作った人の顔が見えることです。
野菜の直売所では実際に作った人が売っているので、「これは農薬を使ってないよ」とか「甘味を強くした品種だよ」とひとつひとつ教えてくれます。
どんな味や特徴があるのか、どうやって作られているかがわかると安心しますよね。
食品の偽装が世間で問題になってから、産地が偽られていないか疑心暗鬼になりました。
直接、作った人から買えばそんな心配はいらないですね。
食への興味がわく
作った人から、どうやって作っているのか、どんな風に料理するとおいしいのか教えてもらうと、その食べ物へ興味がでてきませんか?
作る人と交流して知識を広げることで、さらに関心が高まります。
私はりんごの保存方法を直接教えてもらったことで、野菜の保存方法に興味を持ちました。
りんごは新聞紙で包んでビニール袋に入れて、ヘタが下になるよう逆さで冷蔵庫に入れると、甘さや食感が格段においしくなります。
そのまま保存したものと比べると違いがわかりますよ。
教わった知識を子どもと共有すれば、食育にもなりますね。
ご飯を食べているときに話したり、教えてもらった料理を一緒に作ったりしてみてはいかがでしょうか。
食べる側のメリットだけではなく、作る側のメリットもありますよ。
- 運ぶコストが安くなる
- 生産ロスを減らせる
- 消費者ニーズがわかる
距離が短ければ、運ぶ費用も少なくてすみます。
直接お客さんに商品の魅力を伝えられるので、少し形に悪いものでも販売できます。
「これちょっと形が悪いんだけど、味は変わらずおいしいよ」と一言添えられるだけでも、「確かにそうだな」と納得できますよね。
さらに、お客さんに直接販売できる良い点は、消費者のニーズがつかめることです。
会話の中で知ることもできますし、実際に目で売れていく様子が見えれば求められているものがわかりやすいですよね。
地産地消は生産者にも、消費者にもメリットがありました。
とはいえ、良いことばかりなの?と疑問に思いますよね。
次で、デメリットについてお話します。
地産地消とはデメリットの2つの点から考える必要性とは!?
良い点についてお伝えしてきましたが、デメリットもあります。
- 安いとは限らない
- 品揃えが限られる
地域で作られているからといって、必ずしも値段が安いわけではないですよね。
食品スーパーで「地産地消コーナー」が設けられていることがありますが、輸入品の安い野菜に比べれば少し高いです。
直売店で安く売っていても、そこまで行く交通費や労力を考えると、単純に安いとは言えないかもしれません。
また、その地域の気候や風土でとれるものや育てられるものには限りがあります。
不作となれば、生産量を一定に保つのも難しいですよね。
お店に行っても、目当てのものが売り切れていたなんてことはよくあります。
作る側にもデメリットはあります。
- 売れ残った分を負担
- 作る以外の努力と工夫が必要
スーパーや工場に卸さず、自分で販売すれば、売れ残った分を負担しなくてはいけないです。
また、作るだけに専念できず、販売や宣伝をしたり、品質の管理をしたりと努力と工夫を求められます。
大量生産品や輸入品のように品揃えよく、安く販売するのが難しいなら、その時期にしか味わえない旬なものをウリにしたり、お土産にできるように加工したりして付加価値をつけていくことが必要とされます。
ただ、私たちにとっても安くて品揃えが豊富な方が良いとは限らないのでは?と思うのです。
地域の特性を活かして作られた食べ物は、農薬を使わなくても自然のもともとの力で、元気に育ってくれます。
つまり、安全で栄養豊富な作物ができますよね。
作る人との距離が近いことは、食べる私たちの体に良いものが手に入ることです。
さらに、食品のロスを減らすことにもつながります。
ちょっと高いもの、良いものを買うともったいなくて捨てられなくありませんか?
農水省の調査によると、日本の食品ロスの半分は家庭ごみから出ていて、家庭ごみで捨てられたうちの3割以上が、食べ残しなどまだ食べられる部分だそうです。
(参照:https://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/attach/pdf/161227_4-138.pdf)
ファストフードやレトルト、添加物がたくさん入った食べ物は、栄養価が低いですし、安すぎると捨てることへの罪悪感も薄れがちです。
地産地消で食への意識を高めて、良いものを選べば体にも環境にも嬉しいですね。
まとめ
地産地消は、作る人との距離を近づけ、食べる人の食への興味につながります。
輸入品や大量生産品は品揃えがあり安いですが、新鮮で旬なおいしいものを食べる方が体にも環境にも良いですよ。
食について、子どもと考えるきっかけにしてみてくださいね。
コメント