浴衣は襟の右側が手前、左側が上と言う覚え方・・・そんなこと言われてもよく分からないという場合は、ぜひ実際に着て鏡を見た時に襟元が「y」の字になっていれば正解です!
相手側から見ると、右側の襟が前にくるようになります。
また、性別に関係なく襟元が「y」の字で右側が下です!
ではなぜ、右前に着るのでしょうか?
その理由をお話ししていきます。
浴衣を右前にして着る理由!左前は死装束だから!
浴衣は右前にして着る理由!
それは、左前に着るのは「死装束」と言われ縁起が悪いとされているからです。
死装束って聞いたことはありますよね。
死装束とは、仏教のお葬式で納棺する前に亡くなった方に着せる白い衣装のことです。
死装束の時の襟は左前になります。
そして、死装束を着て死後の世界に連れていくようです。
私の祖父母が亡くなった時も、白い死装束を着ていました。
そのときの襟元はたしかに左前でした。
その時は悲しみで深く考えることもできず、死装束についてもよく分からなかったけど、今ではそれら一つ一つすべてに理由があったことが分かりました。
せっかくの夏祭りに浴衣を着てみたのに、死装束になっていたら悲しいですよね。
それに、周りの視線も痛いなんてことになったら、夏祭りを楽しむこともできないです。
気づかない人も多いとは思いますが、気づく人は気づきますからね。
そんなことにならないよう、浴衣を着る時はしっかりと襟元を確認して間違えないようにしましょう。
他にも浴衣を右前に着る理由があるので、続いてお話していきます。
浴衣の右前は死人前と呼ばれないため!左前は早死にの謂れあり!
襟を左前に着るのは、死んでから棺の中で着せられる時のみです。
そのため、左前は「死人前」とよばれています。
また、このことから「死後の世界に連れていかれる」と心配されてしまいます。
以前、SNSで襟元が間違っている写真を投稿してしまい、すごく批判されてしまった人を見かけたことがあります。
当時は、そこまで批判しなくてもいいのに、と思っていました。
襟元が間違っているだけで、そんなに言うなんて怖い世の中だなぁと。
でも、それにはこれらの理由があったのですね。
批判をするのがいいのか悪いのかは置いといて、左前で着てしまわないように気を付けないといけないなと思いました。
夏祭りでも古風なものから斬新なものまで、可愛い浴衣をたくさん見かけます。
着物でもブーツを合わせたりベルトを付けたり、自由なファッションを楽しんでいる人もいますよね。
見かけるたびに素敵だなぁと思っていましたが、襟元だけは間違えないように要注意ですね。
せっかくの素敵なものが台無しになってしまいます。
こんなことを考えていると、これからは浴衣を着ている人を見かけたら、襟元ばかりに目がいってしまいそうです。
ちゃんと、素敵な浴衣や着ている人にも注目しないとですよね。
ところで、右前で着る事はいつ誰が決めたのか知っていますか?
着物の右前はいつから?奈良時代に元正天皇による右衿の礼から!
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始まりは奈良時代でした。
歴史が苦手な私は奈良時代と聞いてもピンとこなかったのですが、今からおよそ1300年以上も前です。
そんな昔から!?とびっくりしますよね。
命令を出したのは「元正天皇」で、日本初の未婚女性天皇です。
それまであいまいだった着物の合わせについて、「これからは右前にしましょう」と決めたのです。
このできごとを「右衿の礼」といいます。
労働をする庶民は右前の方が動きやすいという説もあるようですが、あくまで推測のようなので詳しいことは分からないようです。
右前の場合、右手を襟元に入れやすいからかもしれないですよね。
昔の人はよく襟元に手紙などを入れたりするイメージがあるので、その方が便利だったのかなと思いました。
右前にしたきちんとした理由は分からないけれど、1300年以上も前から決まっていたことが現代にも続いているというのは、歴史の深さを感じるような気もするし、すごいことですよね。
まとめ
あなたは年に何回くらい浴衣を着ますか?
私は、子供が産まれてからは着ていないような気がします。
なかなか着る機会が少ないけど、いざという時に着付けができないと困ることもありますよね。
ちなみに、私の母は着物の着付けができます。
私が夏祭りに行くときは、いつも母が着付けをしてくれました。
着付けができると夏祭りのときはもちろん、着物を着る時にも役立つし、なんといっても着付けができるのってかっこいいですよね。
私の子供も、そのうち「浴衣を着させて!」と言ってくる日がくるかもしれません。
そんなときのためにも、母に着付けを教えてもらい、「右前」をしっかりとおさらいをしておきたいと思います。
夏祭りで思いっきり楽しむためにも、浴衣は正しい着方をしたいですね。
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